この法律案は、経済の取り組みをまとめて行うことで安全保障を確保するため、「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」と「株式会社国際協力銀行法」について必要な改正を行うものです。
重要物資の指定の範囲の見直し
重要な物資やその原材料などを供給するために欠かせないサービスのうち、その物資などの供給のためだけに使われるものについて、海外など外部に頼りすぎている、または頼りすぎるおそれがある場合があります。
この場合、その物資を特定重要物資として指定できるようにします。
特定社会基盤事業の追加
特定社会基盤事業として定められる事業に、次を追加します。
- 病院が行う診療などの業務(医業など)
- 医療情報基盤・診療報酬審査支払機構が行う「医療の情報化を進める業務」の一部
特定重要技術の研究開発を進めるための見直し
特定重要技術の研究開発を進めるなどのため、指定基金協議会を作れる基金が設置される法人の対象を広げます。
具体的には、研究開発独立行政法人に加えて、特別の法律によって設立された法人も対象にします。
海外の輸送網を強くする事業への支援制度
特定海外事業を行おうとする人は、特定海外事業計画を作り、担当の大臣に提出して、認定を受けられるようにします。
また、株式会社国際協力銀行は、新たな勘定を設けます。
そのうえで、認定を受けた特定海外事業者に対して、必要なお金の貸し付けなどの支援を行う制度を新しく作ります。
調査研究と官民協議会の設置など
内閣総理大臣は、安全保障を確保するための経済施策を、全体として効果的に進めるために必要な調査研究を行います。
また、経済活動に関して、国や国民の安全を害する行為を防ぐため、情報共有や対策について話し合う官民協議会を作ります。
さらに、これらに関する業務の一部を、独立行政法人経済産業研究所に行わせることができるようにします。
施行期日
この法律は、一部の規定を除き、公布の日から数えて1年を超えない範囲で、政令で定める日から施行します。
見直し
政府は、この法律の施行後3年を目安として、施行の状況などを考え、必要があると認めるときは検討します。
そして、その結果に基づいて必要な措置を行います。
なお、この法律案は衆議院で修正されました。
修正の内容は、政府は速やかに、経済活動に関して国や国民の安全を損なう事態を防止するために必要な措置の在り方について検討を加えることなどの条項を追加するものです。