← 国会回次一覧へ戻る
本法律案は、日本の金融や資本市場の変化に対応しながら、企業などが成長のための資金を得やすくするとともに、市場の公正さと分かりやすさ(透明性)や、投資する人の保護を確保するために、必要な対応を行います。
1. 金融商品取引法の一部改正
- 暗号資産に関する情報を公表する仕組みについて、法律の規定を整えます。
- 暗号資産の売買、特定暗号資産の募集・売出し、暗号資産の借入れなどを、仕事(業)として行うことを、金融商品取引業に含めます。
- 一定の暗号資産取引業者が取り扱っている暗号資産の取引などについて、インサイダー取引規制の規定を整えます。
- 一定の上場会社が特定非財務情報を開示する場合は、一般に公正妥当と認められる作成基準にもとづいて開示することを義務付けます。
- そのうえで、当該の上場会社に対し、特定非財務情報について監査証明を受けることを義務付けます。
- 特定非財務情報監査証明業者の登録制度を作ります。
- そして、登録の手続、業務のルール、会計処理(経理)、監督の仕組み、認定特定非財務情報監査証明業協会に関する規定を整えます。
- 特定投資家だけを相手にする私募などについて、勧誘できる相手(勧誘対象者)の範囲を広げます。
- 有価証券届出書を出さなくてよい基準額を、1億円から5億円に引き上げます。
- 有価証券の不公正取引に関する課徴金について、金額の計算方法を見直します。
2. 資金決済に関する法律の一部改正
- 暗号資産取引に関する規制を、資金決済に関する法律から削除します。
3. 施行期日
- 「金融商品取引法の改正」のうち、暗号資産に係る情報の公表制度、暗号資産取引を金融商品取引業に含めること、暗号資産取引などに関するインサイダー取引規制、課徴金の算定方法の見直し、および「資金決済に関する法律の改正」は、公布の日から数えて1年を超えない範囲で政令で定める日から施行します。
- 「金融商品取引法の改正」のうち、上場会社の特定非財務情報の開示基準にもとづく開示の義務付けと監査証明の義務付け、特定非財務情報監査証明業者の登録制度の導入など、私募などの勧誘対象者の範囲の拡大、有価証券届出書の提出免除基準の引上げは、令和9年4月1日から施行します。
- そのほか、必要な施行日を定めます。
株や投資信託などの取引を仕事として行う事業のこと。登録やルール順守が必要になる。
会社の重要な未公開情報などを知っている人が、それを利用して有利に売買することを禁止するルール。
売上や利益などの数字ではない情報。例えば環境への取り組み、人権、働き方などに関する情報。
情報が基準に沿って正しく作られているかを、第三者がチェックして証明すること。
特定非財務情報について監査証明を行う事業者。
特定非財務情報の監査証明を行う業者の団体のうち、国から認定されたもの。
専門知識や経験があるとして法律上決められた投資家(プロ向け投資家など)。
株式などの募集・売出しをするときに、発行する会社などが内容をまとめて提出する書類。
ルール違反に対して、刑事罰とは別に行政が金銭の支払いを命じる制度。
内閣が法律にもとづいて定める命令。法律の細かい実施日などを決める。